2023年04月26日
川俣晶の縁側ヴィンテージ・パソコン total 1435 count

東京NAMPAストリートPC-8801版でFM音源の存在を調べる方法のメモ

Written By: 川俣 晶連絡先

まえおき §

 東京NAMPAストリートPC-8801版では、PC-8801mkIISR以降の場合のみFM音源チップを使用してFM-7版相当の音を出す。ではSR以降であることをどう判定していたのか。

構造 §

  1. SRかどうかの判定で、SR以降ならSRFLGを非ゼロにセットする
  2. SRFLGが非ゼロならFM音源チップのPSG互換パートを叩く

SR判定 §

N-BASIC ROMのN-BASICのバージョンの小数点以下の1文字を判定している。

この1文字が5以上ならSRと判定している

通常全部RAMのモードで実行されているのでN-BASIC ROMにはアクセスできない。そのため、N-BASIC ROMの特定バイトの読み出しルーチンを$E800からのエリアにブロック転送し、転送されたルーチンをROMCALLする

なお、ROMCALLはN-BASIC ROMに切り換えてからROMを呼び出すAZAとMINI-DOSのマクロ命令である

補足1 §

東京NAMPAストリート初期バージョンではこの判定が十分ではないため、PC-8801mkIIでの実行が失敗するはずである

補足2 §

東京NAMPAストリートPC-8801版には基本的にFM-7版と同じ機能を持たせているので、FM音源パートは使用していない。PSG互換パートだけである。